思い込みというのは怖いもので、
気を付けているつもりの私たちITコンサルタントであっても、
対応している最中の相手の言葉を
思い込みで聞いてしまっていることがあります。
さて、そんなことを考えてしまったのは、
最近メール関係の情報をお伝えしていたからなのか、
面白いことに年末はメールの設定のトラブルが連続したためです。
そのトラブル対応のときに思い込んでしまっていたこととは、
設定するアカウントそのものが間違っていたというものでした・・
本日のコンテンツは次の通り。
- トラブル対応の基本
自分でトラブルに対応できるようになると、何よりも時間が節約できますね。
トラブル対応の基本
トラブル対応で最も大事なこととは
- 原理を理解すること
- 消去法で原因を特定すること
の2つです。
原理を理解すること
1つ目の原理を理解すると言うことは
トラブル解決の中でも最も重要なことです。
なぜならば、
例えば九九程度であれば
記憶に頼って答を出すことができますが
複雑な数式や方程式となると
とても記憶だけでどうにかできません。
そこには四則演算のような基本の計算方法に加え
順序や定数等の知識が必要となってきます。
ちなみに、
電卓はあらかじめ決められたパターンで
入力された内容を画面に表示することしかできないのに対し、
コンピュータは実際に数式を 解析して計算を行う
という点で違いがあります。
ちょっとした小話ですね。
あなたも、
数式であれば間違いに気付いた時には
検算でミスした部分を特定できますが、
単なる記憶で回答してしまった場合は
違えた事実しかわからないと思います。
ここが 原理を理解する という大事なポイントです。
検算できるということは理解をしてるということ、
つまりどれだけ複雑な数式であっても
原因を特定できるということです。
原因を特定するということは
そこを改善することができるということですね。
消去法で原因を特定すること
この方法は、先の原理を理解してるということが前提となります。
消去法で原因を特定する方法は、
先ほどの数式の例で例えると、
数式の中の変数やパラメーターの
どの部分に問題があったのかを探すための方法です。
計算式の一部を合っているか間違っているように変えることによって
変えた部分以外が正しいかを判断します。
ここで、
先週まで使えていたメールサーバーに
つながらないというトラブルを例にして
消去法で原因を特定してみましょう。
以下は、最初にクライアントから聞いた接続の流れです。
[クライアントのPC]→[インターネット]→[メールサーバー]
ごく一般的なメールを出す環境です。
今回のトラブルはメールの受信ができないと言うものでした。
原因を特定するまでに行った作業は次のようなものでした。
- メール以外でインターネット使うアプリケーションに問題がないかの確認→ウェブブラウザなどには問題なし
- エラーメッセージによる原因の切り分け→接続アカウントの問題であることが見てとれた
- 設定したメールサーバーのアドレスやポート番号その他OBP25Bなどの設定値をウェブで確認→レンタルサーバー会社との指定した設定と間違っていないことを確認
一般的なトラブルはこの段階で解決するはずなのに送受信できません・・・
- ここで再度お客様の現在の環境の確認→新しいノートパソコンでモバイルルーターを使って接続している事が判明
- 利用しているアカウント情報を確認→送られてきているアカウントのアドレスから、入力しているアカウント情報がレンタルサーバーのものではなくモバイル回線への接続業者のものであったことが判明
- 設定情報を再度探していただきレンタルサーバーのものを指定して無事解決
今回のトラブルが複雑化したのは、クライアントさんも弊社も入力しているアカウントが正しいものだという前提で動いたことが原因です。
上記は手順として書くと数行ですが、この作業をメールでやり取りするとなるとどれほどの時間がかかるでしょう?
他にも、回答内容によってはまだまだ枝分かれしてしまいます。
まとめ
そのうち全ての事象は最終的に手順書のような形となり、
こうやればこうなる、という形になるのでしょう。
しかし、まだこなれていない状態では決まった手順となっていないため、
原理を知らないまま直そうとするとトライ&エラーの繰り返しで
答えを探すことになってしまいます。
これが数式や目に見えるような機械であれば、
自分の手におえるかどうかというのが比較的簡単に分かるのですが、
コンピュータやソフトウェアとなると、
なんとなくでも動くんじゃないかというような期待感もあってか
トライ&エラーを繰り返す方が非常に多くみられます。
そしてこれに輪ををかけて原因の特定を難しくするのが、
当事者のスキルや思い込みによって
本来の原因とは関係ない部分が強調されてしまうことです。
※不得意分野については誰でもそうなのですが・・
私は、自分以外のトラブル解決をするためには
相手のスキルや知識量に対して10倍程度は必要だと考えています。
ですので、普段は自身のトラブル解決の際、
原理を検証するためにわざとトライ&エラーをしてみることも多いです。
ただ、これは誰にでもオススメという方方法ではありません。
ほとんどの方はトラブルが解決すれば良いのですから。
そんな時にきちんと聞ける相手を知っておくことは、
あなたの無駄な時間をなくすことにつながります。
弊社では、これまでのトラブル解決の事例などを
ブログ記事としてまとめているので誰でも参照できます。
↓社員のブログです
ゆめとちぼーとげんじつと
mkobaのお部屋:DREAMHIVE Staff Blog
乾坤一擲
そして、 ご相談は無料 です。 ← 勘違いされている方が多いので
→ ドリームハイブの個人向けITコンシェルジュサービス
有料となるのは、
トラブル解決のために調べ物をしたり、
実作業が必要となったりする場合のみです。
ネット上のQ&Aサイトに投稿するのも1つの解決方法だと思いますが、
あなたの環境を知り、原因を特定し、対応するという作業をしない回答は
おそらく一般論的なものでしかないでしょう。
今はインターネットが普及していますので、
時間をかければいつかトラブルは解決できます。
しかし時間を大事にするのであれば
有識者にきちんと対応を依頼するのも
1つの方法だと知っておいていただきたいのです。
※弊社も、専門分野以外では外部に調査やコンサルを依頼しています
弊社では、他者のトラブル解決に十分な知識とスキルを兼ね備えているメンバーを、
ITコンサルタント と呼んでいます。
IT 関連の疑問があれば、お気軽にご相談ください。
※Excel や Word などのソフトの疑問などでも大丈夫ですよ!