iPhone 6 の登場によって加速しているのが、
スマートフォンの通信の高速化です。
高速な通信方式と言えば、
以前のメルマガで書いたことがある
LTEという通信方式が有名だと思います。
従来の一般的な通信方式である3Gでは
数Mbpsしか出なかった状態から、
75Mbpsという速度が出せるようになりました。
しかし、時代の流れもあって
高速化の流れはまだまだ続きます。
CA(キャリアアグリゲーション)やMIMOなどの規格が新たに増え、
スマートフォンでも使えるようになってきているのです。
そこで本日は、
- CAやMIMOとはなにか
についてお伝えします。
ルーター選びにも使える知識ですよ♪
目次
CAやMIMOとはなにか
CAもMIMOも、どちらも無線通信の高速化技術です。
しかし、その高速化の方法は似ていますが違うものなので
まずは整理しましょう。
なお、説明の都合上先にMIMOを解説しますね。
MIMOとは
MIMO(まいも、みーも)とは
「Multiple Input Multiple Output」の略です。
複数のアンテナ を組み合わせて
データ通信の帯域を広げる通信方式で、
無線LANで利用されているものです。
元々無線LANでは
1つの通信デバイスが利用できる周波数が限られているため、
例えば50Mbpsの通信アンテナが1つだけであれば
最大通信速度は50Mbpsです。
しかし、MIMOを使うと、
例えば1つの通信デバイスでも2つのアンテナを持っている場合、
50Mbpsの通信アンテナであっても、
2つのアンテナで同時に通信を行うことができるので、
理論上は100Mbpsの通信ができます。
※スマートフォンの場合、
容積の都合で複数のアンテナを持つものは存在しません(弊社調べ)
このように、送信するデータを通信アンテナに
合わせて分けたものを ストリーム と呼び、
ストリームの数が多いほど
高速なデータ通信を行うことができるのです。
ただし、実際の機器では、
「アンテナ・ダイバーシティ」や「ビーム・フォーミング」などの技術を使うため、
「ストリーム数」と「アンテナ数」が必ずしも一致はしません。
CAとは
CA(キャリアアグリゲーション)とは
「Carrier Aggregation」の略です。
LTEの改良版であるLTE-Advancedで
標準で使えるようになった機能で、
複数の異なる周波数帯 の電波を同時に利用し、
1つの通信回線に見せかけることで高速化する方法です。
MIMOと同じく通信の高速化技術ではありますが、
ポイントはアンテナを増やす必要がないことです。
この特徴は、特にスマートフォンなどの小型デバイスでは有効と言えます。
基本的に電波というのは、その周波数帯によって
「通信距離」と「通信速度」が
反比例する性質を持っています。
そのため、
キャリアアグリゲーションに対応するということは、
その時々の電波の状況に合わせて
最適な周波数帯で通信が行えるということであり、
だから安定して繋がる、ということなんですね。
逆に言えば、
キャリアアグリゲーションに対応していれば倍の速度で繋がる、
かは条件次第ということです。
キャリアの宣伝を鵜呑みにし過ぎないように注意しましょう(笑)
まとめ
CAもMIMOも同じ通信高速化技術ですが、
その高速化の方法は別であることを
知っていただけたのではないかと思います。
前回個人向けであればおすすめした下記の機種などは、
今回紹介した機能をきちんと持っています。
- NEC Aterm PA-WG1800HP2
- BUFFALO WZR-1750DHP2/N
せっかく新しいスマートフォンやルーターを買うのであれば、
是非知識の一部として役立てていただければと思います。
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是非弊社の IT コンサルタントにご連絡ください。
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※Excel や Word などのソフトの疑問などでも大丈夫ですよ!