Wi-Fi、無線 LAN はカフェなどでも多く見かけるようになり、
スマートフォンやパソコン/Mac でインターネットに繋ぐのに
ずいぶんと便利になりました。
企業でも多くの会社が導入していますし、
自宅にも十分普及したと言えるでしょう。
そんな中、先日自宅のルーターが壊れたと言うことで
新しいものを購入しようというクライアントさんから
質問されたのがタイトルの内容です。
たしかにたくさん規格があってわかりにくいと思いましたので、
これぐらい知っておけば大丈夫、と言う内容をまとめてみました。
本日は、
- 無線 LAN の種類について
- ルーターはどう選べば良いの?
についてお伝えします。
実は遅い接続先を選んでいたりして・・?
目次
無線 LAN の種類について
無線 LAN と Wi-Fi の関係
そもそも無線 LAN には複数の規格があり、
Wi-Fi(Wireless Fidelity) はその1つです。
無線 LAN が出た当初は
異なるメーカー間での接続がうまくできないことが多かったため、
接続できることを保証する規格が必要になり、作られました。
それが Wi-Fi CERTIFIED です。
対応製品には↓のロゴが付いています。
※出典:Wi-Fi Alliance(https://www.wi-fi.org/ja/certification)
逆に言えば、無線 LAN と Wi-Fi の違いは
認証を受けて Wi-Fi CERTIFIED ロゴが付いているかどうかだけです。
Wi-Fi の種類
Wi-Fi には利用する周波数帯や接続速度で複数の規格があり、
それを種類と呼ぶことが多いようです。
「周波数帯」とは、利用する電波の幅のことで、
その幅が広い(値が大きい)ほど
たくさんの情報を一度に送ることができます。
※実際には、電波強度や利用するプロトコルなどの影響も大きい
「接続速度」とは、接続された機器間で通信が行える速度のことです。
ここでは、代表的な規格とその特徴を挙げておきます。
下に行くほど新しい規格です。
- 802.11a
- 周波数帯:5GHz
- 最大速度:54Mbps
- 電波干渉に強いが、利用範囲が狭く、対応機種が多くない。
- 802.11b
- 周波数帯:2.4GHz
- 最大速度:11Mbps
- 対応機種が多く、利用範囲が広いが、電波干渉に弱い。
- 802.11g
- 周波数帯:2.4GHz
- 最大速度:54Mbps
- 802.11b の高速版のようなもの。
- 対応機種が多く、利用範囲が広いが、電波干渉に弱い。
- 802.11n
- 周波数帯:2.4/5GHz
- 最大速度:600Mbps(300Mbpsまでの機器が多い)
- a,b,g の機器も繋がることができ、
- 自動的に周波数帯を切り替えて接続できて高速だが、電波干渉には弱い。
- 802.11ac
- 周波数帯:5GHz
- 最大速度:6,900Mbps(1,300Mbpsまでの機器が多い)
- 変調方式が改善されるなどもあり、非常に高速。
なお、2.4 GHz帯は、電子レンジやコードレス電話、Bluetooth、
コードレスマウスやキーボードなどでも利用していて干渉が多いことから、
最近の Wi-Fi 機器では使われなくなってきています。
ルーターはどう選べば良いの?
上記のように様々な規格があるので、
どういった機器を選べば良いのか困ってしまうのではないかと思います。
ここでは、機器選択で必要なポイントを3つ、ご紹介します。
ポイント1:接続したい機器に対応しているか
通信規格は「IEEE 802.11a/b/g/n/ac」のように表記しますが、
省略形として「802.11a/b/g/n/ac」、「11a/b/g/n/ac」のように
なる場合もあります。
多くの機器は、
できる限り過去の無線規格をサポートするようになっていますので、
基本的には現在(2014 年)最新の規格である「802.11ac」で、
より早い速度のものを選ぶのが良いでしょう。
ただし、ここで大事なポイントは
通信する機器同士が同じ規格をサポートする必要があること、です。
例えば、ac に対応している iPhone 6 は最大 433Mbps で接続できますが、
iPhone 5s は n の 150Mbps でしか接続できません。
ポイント2:最大通信速度は実際の速度ではない
先ほど最大通信速度について規格に載せましたが、
あくまでも「理論値」であることを忘れてはいけません。
そもそも無線 LAN はその仕組み上、
同じ速度表記でも有線 LAN に比べて速度が落ちますが、
実際にはエラー検出などの品質管理のための通信データも含まれるため、
だいたい理論値の 1/2~1/3 ぐらいの速度になります。
ですので、製品の選択でも通信速度は重視するべきでしょう。
ポイント3:アンテナの電波強度もポイントになる
ルーターなどの機器を選択する際には、
利用する環境に壁などがあるかというのも大事です。
電波には直進性というものがあり、
通信する相手の間に挟まる壁などが増えるほど速度は低下します。
これを回避する手段としては次の3つがあります。
- 電波強度を上げる
- アンテナの方向を変える
- 中継用の機器を設置する
機器にもよりますが、
電波強度については「ノーマル」や「ハイパワー」などの表記や、
「室内」や「戸建て」、「ご利用人数」などの表記などで、
その強さを表すメーカーが多いようです。
おすすめ
環境によって変わる部分が大きいので
一概にこれで大丈夫と断定した紹介はしづらいのですが、
これから買うのであれば、
次の様な製品がおすすめできるものになります。
個人宅向け
以下の2つは、どちらも 802.11ac 1,300Mbpx 対応で、
アンテナの設置方向を考えずに済む手軽さ、省スペースさが特徴です。
- NEC Aterm PA-WG1800HP2
- BUFFALO WZR-1750DHP2/N
中小企業向け
中小企業において重要な、
- セキュリティ設定を細かく設定できる機能、
- 長時間使っても熱暴走などがない、
- 接続台数が多くなっても不安定にならないこと、
など、性能と安定性が両立している製品です。
※弊社が前の型番の機種で感じた評価です
- BUFFALO WAPM-1166D
まとめ
無線LANやWi-Fiと言った規格は
発展し続けている技術で移り変わりも早いため、
その時々でおすすめする機器は変わってきます。
設置環境や接続する機器によっても選択肢は変わりますので、
購入する前に一声いただけるとより適した製品を選んでいただけます。
是非弊社のITコンサルタントにご連絡ください。
その他、IT 関連の疑問があれば、お気軽にご相談ください。
※Excel や Word などのソフトの疑問などでも大丈夫ですよ!