最近流行のクラウド系ソリューションについて、
ストレージや SaaS などの単語を聞いた方があるかと思います。

個人であればこれらの選択肢はほぼクラウド一択になると思うのですが、
中小企業には既存資産を活かせるオンプレミスという選択肢も存在します。

企業にとっては費用等々に影響する大事な IT 資産の運用にあたりますので、
本日はこれらの特徴の説明と、中小企業にとっての選択例についてお話ししたいと思います。

<<本コンテンツの対象となる方>>

・オンプレミスとクラウドの違いについて知りたい方
・導入に際しての注意事項を知っておきたい方

<<オンプレミスとは>>

オンプレミスとは、従来の企業で利用されている形態と考えるとわかりやすいと思います。
つまり、自社でハードウェアを購入してその上で各種のシステムを構築すると言う形態です。

ほんの数年前までは
1台のサーバーに複数のシステムを同居させて稼働させるという形態が一般的でしたが、

最近では仮想化技術を用いて1サーバーに複数のサーバー環境を構築し、
その上で各種のシステムを独立して稼働するような形態が取られてきました。

この変遷には、サーバーのハードウェアの価格が下がったことや、
性能の向上、バックアップなどにも使われる仮想化環境の管理ツールが充実してきた
などが大きく関係しています。

仮想化環境には Hyper-V や VMware などが有名ですね。

<<クラウドとは>>

クラウドとは、インターネット上に存在するサーバーを利用することで、
自社内にサーバーのハードウェアを持たない仕組みの事を指します。

提供するサービスによって大きく次の3つに分類されます。

◎IaaS(Infrastructure as a Service)

ハードウェアリソース(CPU、メモリ、HDD など)を
インターネット経由で利用できるようにしたサービスです。

プログラムでアクセスされる事をベースにしている事が多く、
導入する場合は接続するための設定やシステム開発が必要になるなど、
他のサービスに比べて敷居が若干高いです。

Amazon Web Services などが挙げられます。

◎PaaS(Platform as a Service)

IaaS の内容に加えて、
OS やミドルウェアも含めた形でインターネット経由で利用できるようにしたサービスです。

IaaS に比べて OS 含めたソフトウェアが予め利用できる状態となっているので、
導入までの時間も短く、管理の人的負担が少ないのが特徴です。

Windows Azure や Google App Engine などが挙げられます。

◎SaaS(Software as a Service)

アプリケーション ソフトウェアレベルで
インターネット経由で利用できるようにしたサービスです。

最も導入期間が短く、利用コストも低くなりますが、
代わりにアプリケーションで提供されている機能以上の事をする事が基本的にできません。

Office 365 や Google Apps などが挙げられます。

なお、上記に挙げたような機能を、
専門の業者によって提供されるスタイルの事を「パブリック クラウド」と呼び、
自社内に構築する事を「プライベート クラウド」と呼びます。

<<オンプレミスとクラウドの比較>>

オンプレミスとクラウドのどちらを使うべきなのか。

結論から言えば、対象企業の業務内容によって違うので、
個別に検討していくしかない、となります。

ただ、いきなり各社の営業さんを呼んで情報を得る、と言うのも難しいと思います。

そこで、弊社のコンサルティング先では
どのようなポイントを考えているかについてまとめてみました。

◎コスト

まず検討材料としてすぐに出てくるのがコストです。

とくに、経営者にとってクラウドは月額課金、
しかも利用内容によって上下するというのに抵抗があるようです。

確かにオンプレミスの場合は一度購入すれば、導入費用だけが目に付く事になります。

しかし、多くの場合、「管理コスト」の観点が抜けています。

ハードウェアだけでなく、OS やソフトウェアのアップデートなど、
維持管理に必要な時間と労力は、システム管理部門にとってはとても大きな問題です。

その知識を得るためのセミナーなどに参加する費用を会社に出してもらえないとなると、
モチベーションにまで影響を及ぼしかねません。

クラウドであれば、維持に必要な作業は全てサービス業者に任せることができ、
管理に必要なコストも大幅に圧縮できるでしょう。

※逆に、現在管理コストがかかってない場合は、
管理していないことによるリスクに気づいていない場合がほとんどです

◎パフォーマンス

ほぼ全ての場合で、オンプレミスの方がパフォーマンスが高いです。

ネットワーク経由、
特にインターネット経由でアクセスしなければならないクラウド サービスの場合、
接続するネットワークやクラウドサービスのホスティング場所(地理的な場所)に影響されます。

レスポンスが悪くなるぐらい良いのでは、、と思うのは早計です。
業務システムの場合、その積み重ねが大きなロスを生み出し、結果的にコスト増になります。

◎セキュリティ

ほとんどの企業、IT 関連にあかるくない企業、であれば、
クラウド サービス事業者の提供するセキュリティを利用する方が、最新で安全でしょう。

しかし、いざ何か問題が発生したときに、
クラウド サービス事業者の対応を待たざるを得ないというデメリットも存在します。

機密性の高いシステムを運用する場合や、
ISMS や P マークの縛りで利用できない企業もあります。

◎システムの拡張性

PaaS や SaaS と言うのは、サービスの切り売りです。

つまり、自社で必要な機能が提供されていなければ、自社で対応するしかありません。

もしサービスで提供されている機能を拡張することができないとなった場合、
最悪の場合サービス自体を変更せざるを得なくなり、

データの移行を含めた大きな移行コストが発生する事を
リスクとして考えておかなければなりません。

◎ニーズに合うか

管理者のいない(もしくは少ない)中小企業としては、
できる限り管理コストを下げる方向でサービスを検討すべきです。

優良な順に並べれば、SaaS > PaaS > IaaS となるでしょう。

ただ、実質管理者のスキルが大きく必要な IaaS は選択肢から外れる事が多く、
残る選択肢で開発などが不要となるのは SaaS のみです。

この SaaS が提供する機能で業務を行えるかどうかが最終的な判断の条件と言えます。

結局のところ、自社の業務を事前にきちんと把握していなければ、
ニーズに合ったサービスを選ぶことができないと言う事です。

<<ハイブリッドと言う選択肢も>>

これまでのお話は、オンプレミスとクラウドの二者択一でお話しをしてきましたが、
実際には両方を連携させるハイブリッドという方法も考えられます。

既存のシステム環境に大きく依存するのでどの会社にも勧められるものではありませんが、
選択肢として存在することは知っておいて損はないでしょう。

<<まとめ>>

オンプレミスとクラウド、それぞれの違いと特徴についてはいかがだったでしょうか?

どのサービスも自社の良いところを推してきますので、
その情報の中から本当にあなたにとって良いかどうかの判断をするのは
とても難しい事を感じられたのではないかと思います。

弊社では、クライアントさんの現在の業務に合わせたサービスの
選択をさせていただく案件がとても多いです。

自社内で判断が難しいときなどは、弊社に一度ご相談いただければと思います。
既クライアントさんで調べた情報を元に、的確にお答えする事が可能です。

その他、IT 関連の疑問があれば、お気軽にご相談ください。
※Excel や Word などのソフトの疑問などでも大丈夫ですよ!